文: まきあつこ 絵: 降矢なな
チェコの河童、ヴォドニークにさらわれた女の子。彼女はとらわれたのか、救われたのか。チェコに昔から伝わる水の魔物ヴォドニークに関する伝説は数あれど、こちらの古いお話はどこか切なさとそして怖さの中に救いを残しているように思います。大人にこそオススメのチェコの古いおとぎ話です。スロヴァキアで活躍するイラストレーター、降矢ななさんの絵とまきさんの文がチェコの不思議で幻想的なおとぎ話の世界へ誘ってくれます。
アンナ・ツィマ著
翻訳: 阿部賢一 須藤輝彦
チェコで日本文学を学ぶヤナは謎の日本人作家の研究に夢中。一方でヤナ自身の「分身」は渋谷をさまよい歩いていて・・・。プラハと東京が重なり合う、新世代幻想ジャパネスク小説!
出版されるや、チェコ国内でたちまち話題になりあっという間にベストセラーに!チェコで最も栄誉あるマグネジア・リテラ文学新人賞を始め数々の文学賞を総なめにし、世界各国で翻訳、出版され続けている若き小説家アンナ・ツィマによる名話題作の待望の日本語訳版。
『マテジードウシュカ』は「母の魂」の意味。1945年12月19日に創刊され70年たった現代も続いているチェコの小さな子供達のための雑誌です。創刊1号の表紙、挿絵を担当したのは数々の挿絵や名画を生み出してきたヨゼフ・ラダでした。当時、編集長は詩人フランチェシェク・フルビーンが務め、今なお人気の名作「アリのフェルダ」なども当時連載されていました。チェコの古本屋で古い冊子を見かけたら、是非手に取ってみてください。今をときめく作家達の初期の作品に、思いがけず出会えるかもしれません。
『剃髪式』(Postřižiny)
ボフミル・フラバル(Bohumil Hrabal)著
阿部賢一訳
ボヘミア地方ヌィンブルクのビール醸造所を舞台に、建国間もないチェコスロヴァキアの「新しい」生活を、一読したら忘れられない魅力的な登場人物たちに託していきいきと描き出す。 「ビール醸造所で育った」作家が自身の母親を語り手に設定して書き上げた意欲作。ビールが飲みたくなります!
『エウロペアナ』二十世紀概説
パトリク・オウジェドニーク著
阿部賢一・篠原琢 訳
パトリク・オウジェドニーク著『エウロペアナ』の念願の邦訳。ヨーロッパの20世紀を巧みなシャッフルとコラージュによって、しかもたった142頁のみで大胆に綴る必読の名著。
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